呪い代行

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カバラ(カバラー)

2023/11/15
カバラ(カバラー)
QBL/qabbalah/Kabbalah/Kabbala/Qabalah
ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想。
「カバラー」は、ヘブライ語の動詞「キッベール」の名詞形で、「受け入れ」・「伝承」を意味する。
「カバラー」は、ユダヤ教の「律法を遵守する」こと、あるいは神から「律法の真意を学ぶ」こと(メルカバ(天の戦車、神の玉座)に接すること)を目的とした。
伝説では、「カバラ」の創始は、「アダム」が天使より直接奥義を授けられたことに始まる。
歴史的には、紀元1世紀~2世紀頃、『タルムード』に登場する三人のラビによって始められた神秘主義思想に遡る。
キリスト教の神秘家に採り入れられるようになると、ユダヤ教の伝統からは乖離した極めて個人的な神秘体験の追究の手段として用いられるようになる。
歴史的にはグノーシス主義や、ピタゴラス教団の教義、ギリシア哲学などの影響を受け、3世紀から6世紀頃に始まり、16世紀頃にほぼ現在の体系が完成したとされる。
大きく「ユダヤ・カバラー」(ヘブライ系カバラ)と「クリスチャン(キリスト教)・カバラー」(非ヘブライ系カバラ)に分類される。
前者が本来のカバラーであり、ユダヤ教徒が旧約聖書の解釈に用いるものである。
後者はユダヤ・カバラーをキリスト教に応用するために考えられたが、後に近代西洋魔術(魔術カバラー)の理論的根拠にされた。
「クリスチャン(キリスト教)・カバラー」は「生命の樹」の活用を中心に成り立っている。
「カバラー」では世界の創造を神「アイン・ソフ」からの聖性の10段階にわたる流出の過程と考え、その聖性の最終的な形がこの物質世界であると解釈する。
この過程は「生命の樹」(セフィロト)と呼ばれる象徴図で示されその部分部分に神の属性が反映されている。
したがって、「カバラー」は「一神教」でありながら「多神教」や「汎神論」に近い世界観を持つ。